2019年 ヒグマ情報センターと沼巡りコースオープン!!

6月20日、今シーズンも高原温泉ヒグマ情報センターと沼巡りコースがオープンいたしました。 

コースに入られる方は7:00~13:00までにヒグマ情報センター内でレクチャーを受けてから入山してください。

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19日にはコースを見回り、問題個所がないか巡視しています。

沼はまだ雪が残っている状態です。

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登山道上にはさっそくヒグマの足跡がくっきりと。

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センター員が調べているところ。

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幅が16㎝ほどあるのでオスの成獣だと思われます。

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空沼から先にはフンもありました。

高原山荘付近でも目撃情報がありますので、ヒグマは周辺を行動しているようですね。

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緑沼は、まだ看板の頭が見える程度。

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滑ると水の中に落ちてしまいます。装備はしっかりとしてきてください。

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高原沼はまだほとんど雪のなか。

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残雪でルートが見えない場所が多くあります。

マーキングはしていますが、GPSや地図、引き返す気持ちを持って行動してください。

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空沼の縁は豪快に崩れています。いつ見てもきれいです。

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雪解け直後の場所にはフキノトウがたくさん。

水芭蕉がきれいな場所もあります。

f:id:higuma-center:20190620111427j:plain一昨年から、登山道の一部が大きく崩れ、現在もコース一周することはできません。 

空沼までの往復コースとなっています。

できるだけ早いコース復旧ができるように努力していきますので、一周される方はもうしばらくお待ちください。

三笠新道は通行可能です。ですが、急勾配の雪渓や道迷いの可能性も高い場所ですので(三笠コースにはマーキングはありません)、上級者向けのコースとなっています。

沼巡りコースも、残雪で登山道が見えない場所が多く、「気軽に・・」登山することはできません。装備をしっかりと持って、登山してください。

また、このコースはブヨややぶ蚊がとても多い場所です。虫よけ対策も大事です。

 

 

<コース管理者から>

このコースは大雪山のなかでもヒグマがよく見られる(けっこうたくさん生息している)場所です。7月中旬からの一か月ほどは毎日のように遠くの斜面で草を食べているヒグマが見られる大雪山でも稀有な環境の一つです。

遠くの斜面だけでなく、登山道もヒグマの生息場所であり、足跡やフンがよく見られます。そのような場所へ人が入るには、利用者がヒグマのことを理解し、ヒグマとの距離を保った関係を作ることが求められます。

ヒグマが安心して暮らせる環境とは、生態系が正しく機能している場所であるともいえます。

この沼巡りコースはヒグマと人との軋轢を避けるため、常時巡視員がコース内を観察し、ヒグマとの距離をとるための指導を行なっております。

登山中、何かありましたら巡視員に気軽に声掛けをお願いします。また、巡視員からの声掛けがあったときにはしっかりと聞いてくださいますよう、お願いいたします。

また秋は大雪山のどこも紅葉が素晴らしいですが、沼巡りコースでは沼を中心とした箱庭のような完成された風景があり、多くの登山者で賑わいます。紅葉のトンネルをくぐり、色付いた道の左右が迫ってくる風景は、大雪山のなかでも随一と言える場所です。

私たちは、この素晴らしい風景やヒグマが暮らす生態系が50年後も100年後も続いていけるように、この環境を多くの人に理解してもらい、この環境を守り、後世へと伝えていけるように努力していきたいと思っています。

 

今シーズンから高原温泉ヒグマ情報センターの管理運営を合同会社北海道山岳整備と一般社団法人大雪山・山守隊が協働で行なうことになりました。

高原温泉は電波の届かない場所であり、インターネット環境はありませんが、できるだけ日々の高原温泉の状況をお届けすべく、情報発信をしていこうと思っております。

皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

                           合同会社 北海道山岳整備

                         一般社団法人 大雪山・山守隊

                                代表 岡崎哲三