高原温泉ヒグマセンターのこれから

ヒグマセンターの岡崎です。

ここ数日会議が続いています。

現場人間の自分にとってはとても大変なのですが、希望に満ちた会議はとても楽しい時間になります。

この日も4時間話しっぱなしの会議、だけど時間が経つもの忘れるほど意義深いものでした。

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議題は「ヒグマセンターの今年とこれから」。

ヒグマセンターの運営に係る環境省、上川町、振興局、アドバイザーとして知床財団、センター員も4名参加しての会議でした。

ヒグマ情報センターは大雪山の重要拠点として発展させるため、様々な課題があり、今期から変革のための行動が始まりました。その評価と今後の方向を決める重要かつ緊張感ある話し合いでした(楽しげですが・・・)。

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結果としては今期の課題点よりも、今後の展開を話すことが多く、来期の話ばかりしていたような気がします。

自分としては、ヒグマセンターに限ったことではないけれど「人をつなげ、地域をつなげること」「仕事を生み出し雇用を安定させること」「貴重性を伝えるためにしっかりと発信すること」「大雪山の先進的な事例を作る」など、こちらがいつも考えていることの延長線で来期に向けての方向が決まっていくので、とてもありがたいものでした。

外部評価としては、「5年や10年はかかる変革の半分はこの一年で進んだのではないか」やら「スタートとしてはベスト」「様々なアイデアを進めてほしい」などの高評価をいただきましたが、岡崎個人としては「ここまでは予定どおりだが・・・こんなものではないんだ!!」という気持ちが強くあります。

今期の始まる前、センター員を募集し始めると人が人を呼び、すんなりと集りました。そこで集まってくれた人は個性的で色々な分野に特化した能力があり、「この人たちを繋ぐことができればどれほど面白いことができるだろう」と凄まじい希望がありました。

しかし、結果としては「個々の能力を出す環境を作れなかった」というのが自己評価になります。労働環境を作ることは自分の仕事ですが、今までのしがらみ、準備不足、忙しさ、賃金・・乗り越えなければならない課題が山積し、ちょっとやそっとでは動かぬものでした。センター員もフラストレーションを抱えた人が多くいたと思います。

だけど、今期苦しんだおかげで、改善点がはっきりと見え、やるべき事が具体的になりました。突破口は見えています。来期はその抱えたものを熱量に変えて突き進めるよう労働環境を改善していこうと思っています。

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センター員8名、外部からは和気あいあいに見えていたかもしれませんが、実はそうでもありません。代表の自分が馴れ合いを嫌い切磋琢磨を好む時代遅れの人間なので、センター内部は少々のピリピリ感があったように思います。

物事を良くしていくには現状を否定しなければ進まぬ事が多く、「一生懸命やっているから・・などはハナクソだ!!」と怒鳴っておりました。ようは褒めて伸ばすタイプじゃないんだね・・昭和50年生まれ、団塊ジュニアです。

さておき、センター員の能力は個々で違い、それぞれに素晴らしいものがあります。同じ方向を見ながらやり方は違えど同調しながら進んでいく、というベストの形が見え始めました。岡崎の軋轢に耐えられるか、というのが大きな課題かと思いますが、それができたときには大雪山から全国に発信できる先進的な事例ができると思っています。その方向へのレールを敷くのが自分の役割だと考えています。

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高原沼巡りコース。日本全国の紅葉を見てきたわけではないのですが、ベストの景色があります。もし紅葉がピークの時に歩けたら、きっと一生忘れない記憶になります。

7月8月、ヒグマが暮らす高根が原。大自然の中でのんびり草を食べたり雪渓をゴロゴロしているヒグマを見たら、これまた一生の記憶に残ると思います。

そんな場所を管理し、発信していけることを本当に嬉しく思います。

今期は行政や地域の方々の協力体制も出来ました。ボランティアが活躍できるシステム作りも発展します(今期はなんのお礼もできずスミマセンでした)。

来期は困難があっても乗り越えられるチームを作っていきたいと思います。

皆さんからのアイデアもお待ちしています。

よろしくお願いいたします。

高原温泉ヒグマ情報センター代表  岡崎哲三

 

 

 

 

 

 

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10月9日、最後のロープ撤収の日。

いつもはすぐに逃げていくキツネがジッとこちらの作業を観ている。

やすさんだったかな・・・。

ヒグマセンターだけでなく、大雪山を作ってきた人でした。

言葉で言えぬ感謝をもって。

大雪山を見守ってください。安らかに・・・。