19日、初雪降っています。
しもじょうです。20日から高原温泉はマイカ―規制期間に入ります。
いよいよマイカー規制前日の19日、朝起きると、山は白く、センター周辺でも雪がちらつきました。
昨夜の激しい雨は、今年初の雪となりました。
朝はまだ、少し降り積もった程度。
紅葉を薄く雪が覆っていてきれいだな~と歩いていたのですが・・・
階段や木道はとてもツルツル。雪で登山道上の足場が多い隠されているので、ゆっくり注意深く、滑らないように…登りも、いつもより多く時間がかかります。
大学沼に着く頃、徐々に風は強くなり、雲は上から降りてきました。
雪も降り続く…。
空沼も、一面雪。ここは風がとても強い。
雪が降り続く中、空沼へ行った後大学沼へ戻ると、一人佇んでいるスタッフ泉田さん。
シュールな雪だるまが。
だんだん深くなってきました。
だんだんつらくなってきました。
じっとしていると寒いので、無駄に動く。積雪10cm程はあり。
この日コース内に入った登山者は80名弱。そのうちほとんどが上まで行かず、序盤で引き返していました。
それもそのはず、朝は普通に歩いて来れた道でしたが、
下山時には、雪を被った笹が登山道に覆いかぶさり、前進するのが大変な状況になっていたのです。
ずっとこの状態が続く…。かがみ歩きし、時には這いつくばるようなところも。
雪により、道はドロドロな場所も多々。
薄く積もってきれいだな~という感じでは無くなってきました。。ハードです…。
急に冬が訪れた大雪山。明後日はまた暖かいそうですが、今夜と明日も降り続く気配です。
戻ると、センター周辺も一面の雪景色になっておりました。
明日の朝はつるつるかもしれません。
20日からはここ高原温泉もマイカー規制が始まります。状況によってシャトルバス運行等にも変動があるかもしれませんので、ご注意ください。
雪がまだまだ水っぽく、少し歩くと、足元、手元、全身ビショビショになります。
雨具、暖かい帽子、手袋、ダウン等、必須です。来られる際は、防寒具をしっかり持ってお越しください。
しもじょう
沼巡りコース、一周できます!!
高原温泉沼巡りコース、2016年の台風により渡渉地点のルートが崩れ通行止めになっていましたが、先日ようやく整備が終わり、3年ぶりに1周コースが開放されました。
右回りコースの渡渉地点、施工前の様子。
中洲のルートに渡るため、どうしても渡渉が必要だった場所。
豪雨により流れが変わり、深みになっていました。
長靴でも浸水するほどの深み。危険個所でした。
今までもいろいろと整備が試されていましたが、変わった流れを元に戻せず、うまくいかなかったようです。
流れを変えるという根本的なところからのスタート。
通常の整備方法では難しい場所でした。
なので大石も動かせるチェンブロックを使っての作業。
変った流れの原因になっている大石を動かし、元の流れに変えていきます。
地道にいくつもの大石を対岸に動かしていき・・・
流れが向かって右側へと変わりました。左側の水位は20㎝ほど下がり、施工や渡渉ができる水位になりました。
深みだった場所には大石で飛び石を設置。不安なく通れます。
もう一か所の渡渉地点も、良い感じの大石があったので石橋を架けて見ました。
きっと豪雨があれば石は動き、補修が必要になります。
だけど技術を持ったセンター員がいれば、少しの時間で復元できます。
川という大きな自然の力に対応するには、崩れない頑丈な整備よりも崩れてもすぐに直せる仕組みのほうが大事だと思います。
場所によっては頑丈な施工を。
場所によっては柔軟な発想を。
「柔よく剛を制す」「剛よく柔を断つ」どちらも方法であり、良し悪しではありませんね。
施工完了後、数日後には管理者(北海道)が点検に来てくれました。
そういう立場の人ならば、どんな人にも荷上げを課します(快く荷上げしてくれました)。
まだまだぬかるみも目立つ登山道です。
環境省も施工場所を点検。
どちらからもOKが出ました。
安全な施工ということと、豪雨等での被害時でもすぐに復旧できる仕組みを評価してもらったように感じます。
ようやくこんな場所を見てもらえる(雪壁温泉)。
ヤンベ温泉展望台。
渡渉地点は整備しましたが、右コースは沢沿いを下るなかなかのハードコースです。
覚悟と体力を持って歩いてください。
空沼(からぬま)。空っぽになった沼は不思議なほどきれいです。
クマがいないこと。時間に間に合うことが前提ですが、今期は1周ができます。
番外、ヘビ(アオダイショウ)をいじめるセンター員。
番外2、レクチャー資料のためのやらせ写真(センター員に怒られる怪しい登山者を演じてくれています)。
高原温泉でお待ちしています。おかざき
紅葉とボランティア
どうも、やなぴーです。
今朝は、かなり冷えました。なんと2℃!!
左上の青い棒の下の部分が今日の最低気温で、右が最高気温です。
最近寒くなってきたので紅葉も進んできたかと思いきや、
土俵沼
滝見沼
緑沼
晴れ過ぎていて映りが悪い。朝は斜光がきつく、葉の色が飛んでしまうのと明暗がはっきりしすぎてあまりきれいに撮れない気がする。僕的には10時台がベストかなあ。
エゾ沼
大学沼
高原沼。
沼の紅葉は、全体で2~3割程度。ちょっとペースが遅いかな。
しかし、天気が良かったので登山者は、皆喜んでました。今日は三笠新道に親子グマが出没しました。この時期では珍しいことです。
沼コースに人が増えるといなくなると思いますが、沼コースに影響が出ないといいなあ。
いままで20人ほどしか来なかった利用者今日はなんと100人越え。これから日に日に増えていくことでしょう。
ちょっと日にちはさかのぼり、9月5日。
明日荷上げを手伝いたいと申し出た人がいました。
翌日、朝からやって来たので一緒に荷上げ。ついでに木道も作りませんかと提案すると快く受けてくれました。実は木道作りは興味があったらしい。
0.6㎞ほど歩くと道の上にヒグマの糞が。実はこの糞を見つける直前、大型動物の逃げる音がしました。姿は見えなかったので何とも言えなかったがヒグマっぽかった。
すぐ近くに足跡も発見。サイズは13㎝。荷物は重いけどヒグマレクチャー開始。
緑沼到着。
今日はここを直します。
登山者がほとんどいなかったので仮置きして組み立て開始。
1時間ほどで完成。もっと作りたそうにしていたけどかすがいがなくなってしまい終了を余儀なくされました。
道南エリアで登山ガイドをしているとのこと。向こうの山も荒れているところが目立つらしい。どうにかしたいと思っているところに、ここや、山守隊の活動を知って今回手伝いに来られたそうです。本当にありがとうございました。
おまけ。9月12日にもまた、荷上げしていただきました。またしてもありがとうございました。
やなぴーでした。
紅葉はじまってきています。
しもじょうです。怒涛の8月が終わり、いよいよ9月になりました。
(すでに10日がたっている。。早い!)
ここ数日、ヒグマセンター内にこもりひたすら受付&事務作業をしているため、
沼コース内の情報は皆が撮ってきてくれた写真を見て話を聞いているのですが、
いよいよ紅葉が少しずつ始まってきたようです。
ナナカマドの実もすっかり赤くなりました。
とはいえまだまだ始まったばかり。今年の紅葉はどうでしょう??楽しみです!
高原温泉までの道は、日に日にボコボコになりとっても運転しずらいのですが、
今日の朝通ったとき、トラックがいるなあ~と思ったら、穴ぼこが埋められ、補修されていました。やった~!!
道が良くなり(とはいえなかなか大変なのですが!)、紅葉が始まった高原沼に遊びにきてね。
センターでお会いしましょう~
山に入らなくても毎日シカが見れます。
しもじょう
夏の終わり??
こんにちは〜、どんがです。
沼に飛び込みたくなる程暑い夏は終わってしまったのでしょうか…。
最近は雨がよく降り、肌寒い日が続いています。
朝、天気が悪いと「今日は雨か‥」とセンター内は少しブルーな雰囲気に‥
ですが個人的には少し雨の日が楽しみでもあり…。
(ザーザー降りは私もブルーになります…)
キノコや植物たちのいつもとは違った美しい姿を見ることができ、写真撮影もとってもはかどります!
(コビトいないかなぁ‥)
いつもよりフレッシュ感が増している気がします。
こんな天気の日はいつもカラカラの場所にも水が流れます。
〈通常〉
〈雨の日〉
ですので、ジャブジャブ進める長靴がオススメです!
(「今日は長靴持ってきてないー!」という方は高原山荘にてレンタルできますよ◎)
昨日(8/21)の整備は土俵沼の手前にあるショウコの沢の階段作りです。
私は午後から作業へ。
現場に到着した頃には半分以上階段ができていました!はやい!
岡崎さんから石を詰める作業を教わりつつ、こんな感じかな?と手探りでやってみます。
2日間の予定が1日で完成です!!
登山者の方が安心して歩けるコースに一歩近づいたのではと思います。
(私自身、木材を背負いながらここを歩くのは不安でしたがこれからは安心です!)
帰り道、聞き慣れない鳴き声が…
岡崎さんたちと辺りを見渡すと、
あっ‼︎いた‼︎
鳴き声の正体はクマゲラ(キツツキ)です!
他のセンタースタッフから「このコースにはクマゲラもいるんだよー」とお聞きしていましたが、こんなにすぐ出会えるとは…
キツツキは自分が小さい頃の憧れだったので今回出会うことができ、とっても嬉しかったです‼︎
これから登山道整備や季節によってどのように変化するのでしょうか、次回お伝えできるのが楽しみです!
ではまた〜。
どんが
ヒグマフィーバー再び!!
田中です。
昨日8月13日、久しぶりにフィーバーしました!!!
ここ最近ヒグマの確認が減少傾向にあったのですが、
天気の回復と共に出るわ出るわ…
(ちなみに前日の天候は雨、ヒグマはちらっと1頭のみ。田中フレンズもわざわざ北広島から遊びに来てくれたのにヒグマ見れず。涙
)
霧雨の中どんちゃんと共に荷揚げからスタートです
きのこを見つけては止まり、
綺麗な苔を見つけては止まり、
戦闘力強めの荷物を背負いながらも「可愛い!」と写真を撮りまくる女子力も備えております。
のんびりと荷揚げをしつつ沼へ…
緑沼で資材を降ろし大学沼に着いてすぐに、
おお!いた!撮影準備だ!センターに無線だ!とバタバタしていると、
おやおや、そこにも!親子だ!
ん?あれ?あそこにもいない?
5分ほどで4頭も確認し無線ラッシュです。
フィーバーしてるねー!と、どんちゃんとキャッキャしてると、
ん?三笠の方にもいないか?
なんだ今日は!?と思いながら田中は高原ピークに向かいます。
ここが現在解放コースの最終地点、この岩の上で観察をしています。
※このラインを越えてちょっと写真を撮りたい、ちょっとだけ進んでもいい?等最近続けて聞かれたのですが、田中の答えはNOです!(心を鬼にしております。)
この岩の上から撮影が可能なのでこちらでお願いします!
高原ピークから更に三笠新道方面に親子を確認し
(もはやウォーリーを探せ。)
なんと本日確認されたヒグマは5組7頭!
高原ピークにも登山者の方が上がってきてヒグマを観察する事が出来ました。
そんな中本日は荷揚げボランティアの方が2名来てくださいました!!
先日のfacebookの告知から日が浅い中、早速です!!
更に増えた〜!!
緑沼で資材を降ろし高原ピークまで上がってきてくれたお二方とお話もさせていただきました。
Nさん、Hさん、ありがとうございました!次は是非一緒に作業をしましょう!!
その後なんですが、高原ピーク斜面に移動していた単独1頭が
どんどん下に降りてきている気が…なんか近くなってきている…
直線距離で200mぐらいでしょうか?
丁度登山者が高原ピークにおらず、悩んでいると左側のブッシュに入り動向がわからなくなりました。
センターに無線で相談後、大学沼から先を閉鎖しました。
ブッシュに入った後、斜面上に登ったかもしれません。
それはヒグマにしかわからない事ですが、もし降りてきて遭遇してしまったら?
いやいや、そうならない為の私たちだ。と色々な考えを巡らせた次第です。
また本日のような事は起こるかもしれません、
中にはこれくらいの距離ならまだ問題ないじゃん!と思う方もいるかもしれません。
問題が起きてからでは遅い!とゆう考えをご理解いただきご協力いただければと思います。
何はともあれ、前日の強い雨が降る中「明日の巡視辛くなるなぁ〜あああ」と嘆いていた田中と頓花。
下山時にはウハウハです。
そんなことも言ってたな〜結果晴れたし、フィーバーしたし、やなピー課長が羨むだろうな〜ふふふ〜
なんて事を思いながらセンターへ帰りました。
そしてここ最近で感じる事。
沼巡りコースはハイキングではなく登山です。
たまに「沼まで平坦なんですよね?」等聞かれるんです。
...んなわけあるかーい!!と思わずツッコミたくなります。
コースの全てを説明するのは難しいのですが
要所要所で写真を撮ってきました。
まず、センターの標高は1186mあります。(※田中調べ)
そして高原ピーク(岩の上)の標高がこちら
1508m!!
あくまでも田中調べですが標高差は322m。
それだけ登っています。
こんなところや
ここは雨が降るとぬかるみがひどい。
ここは右の岩を上がって行きますが雨の日は岩部分も水が流れる。
訪れた友人の言葉を借りると
「冒険感あった。」
下山後の登山客の言葉
「ハイキングと思って来たら登山」
「思っていたよりハードだった」
そんな言葉も聞かれる場所です!
装備をしっかり、気持ちも登山で訪れていただいた方が気持ち良い山行になるのではないかと思います!!
今後沼巡りコースを訪れる予定のある方に少しでも参考になればと思います。(山行だけに)
次回、田中のブログはヒグマ情報センターの通信環境に迫る!!の巻です
それではまた〜
登山道整備
岡崎です。
毎日のようにヒグマが観察できる沼巡りコース。
今年からヒグマセンターの管理運営をするようになって思うことがありました。
変化に富んだ環境や人の少なさ、ヒグマの多さ、素晴らしい場所だと思います。
様々な人に紹介し、人に見てもらいたいところではあります。
ただし、登山道の崩れ方と管理されてこなかった現状は本当に残念に思います。
約20年前、6年間ヒグマセンター員をしていましたが、その時と比べて驚くほどの崩れがあり、崩れた植物や無くなってしまった土壌を見て「なぜ保全してこなかったのだろう」と悔しさがこみ上げます。
登山者が歩くたびに壊れていく道は管理されているとは言えません。
これから「利用」を考えるならば、それ以上に「保全」を考えなければ「自然との共存」というのは言葉だけになってしまいます。
悔しさをパワーに変えて、できる限りの登山道整備を行なっています。
基本は荷上げから。実はヒグマセンターの地下にはたくさんの資材が眠っていました。
それでもぜんぜん足りないけれど、少しずつでも直すために毎日荷上げしています。
ボランティアの方も協力してくれました。
「仕事は休みました!何かできることはありませんか?」という力強い声掛けがあり、「では一緒にやりましょう!」ということで、初日はまずは荷上げから。
二日目はヤンベタップ沢の整備。
未だに残っていた現場足場の応急施工を整備します。
現場にある木材を使いますが・・・二人で引っ張ても重い・・
滑車を使った3倍力でも・・・重い・・
チェンブロックでようやく運搬完了。
細かいところを考えて設置。
石を詰める・・これからどうなっていくのかを考えて微妙な判断の繰り返しです。
トラバース部分が完了したら次は崩れた木柵階段。
階段部がもはや使用不能になり登山道脇を歩いて侵食が拡大していた場所。
またまた木材を引っ張り上げて・・・
基礎として設置。これに階段を作っていきます。
とても一人ではできなかった作業。手伝ってくれたボランティアのSさん、どうもありがとう。
基礎が設置出来たら次の日はきっとこうなるよ・・というイメージを作って二日目が終了。
3日目はセンター員も増員。総勢5名での作業。記録はもちろん下條さん。
川の中にある倒木を引っ張り上げる作業から。
チームのなんと心強いことか!!
それでも水の中の木材の重さは半端ではない。
使う分だけ切って運んでも重たいッス。
段取り人、作業人、テコをしてくれる人
真剣にやっているかと思いきや「すごく眠かった」そうです。
太い木材、自然の曲がり、人間には考えられない形、
自然に合わせる施工、「近自然工法」です。
完成‥ではない。ここから自然が復元し、施工物と一体になって完成です。
今年の春先、この道をどうするかと聞かれたとき、頭の中にはこの形が出来上がっていました。2か月経ってようやくできました。
ヒグマセンターの日常では、なかなか人がたくさん集まっての作業ができません。
一人では進めない施工もあります。
今回はボランティアの方が手伝ってくれる機会があって動けました。
本当にありがとう。
自分は常々思います。
いろいろな方々に素晴らしい自然環境を見てほしい、触れてほしい。
だけどそのためにはしっかりと整備し、人が歩いても崩れずに、安全に歩ける道を作らなければならないと思っています。そういう管理体制を作らなければならないと思っています。
今期からヒグマセンターでは、人知れず素晴らしい場所であった沼巡りコースの情報を発信し始めました。
「人を呼びこむが保全はしない」という管理にならぬよう、しっかりと進めていきたいと思っています。
次はショウコの沢の階段、緑沼周辺の木道整備、そして右回りコースの崩れた渡渉地点を改善していきたいと思っています。
ヒグマセンターではボランティアで作業してくれる人を募集します。
荷上げや木道作り、やる気があればいろいろな整備を体験することもできます。
できるだけ多くの方々と一緒にこの沼コースを整備していきたいと思います。